セールスフォース・ドットコム、銀行業務のカスタマーロイヤリティの強化を支援する 「Financial Services Cloud for Retail Banking」を提供開始

株式会社セールスフォース・ドットコム（本社：東京都千代田区、代表取締役会長兼社長：小出 伸一）は、本日、Financial Services Cloud for Retail Bankingを10月中旬から提供することを発表しました。Financial Services Cloud for Retail Bankingは、リテールバンクが一人ひとりの顧客とつながり、最適化された金融サービスを提供できるよう支援します。本製品により、リテール担当営業、テラーや住宅ローン担当者といった銀行員は、顧客に関するすべての情報を参照することができるようになり、顧客の期待を超えるサービスの実現に向けて、コラボレーションすることが可能となります。

今日、銀行はカスタマーロイヤリティの確保を行うことの難しさに直面しています。消費者にとって、シームレスにつながった顧客体験は当たり前になってきています。銀行は、銀行サービスを消費者が求める斬新なものにしていくこと、継ぎ接ぎによるシステムで行内のオペレーションがサイロ化していることなどの課題を抱えています。その結果、3分の1を超える銀行顧客がメインバンクの競合行から金融商品やサービスを購入する「乗り換え」をしているという調査結果も出ています。これまでの金融サービスビジネスを根底から変えるような新規参入企業がビジネスを拡大し、顧客ロイヤリティを獲得する動きも出てきています。

セールスフォース・ドットコムは、1年前にFinancial Services Cloudを発表し、ウェルスマネージャーが顧客やその家族・親族とエンゲージメントを強化していく方法を変革しました。この度、セールスフォース・ドットコムは、リテールバンクが顧客とどう向き合うかを再考し、下記のようなイノベーションを提供します：

学歴や就業状況、世帯全体の金融商品投資状況、銀行口座、ローン、本人確認書類といった全ての顧客データをバンキングコンソール上で表示し管理することで、銀行員の生産性を最大化し、顧客一人ひとりとのエンゲージメントを高めます。複数のシステムから顧客に関する情報を収集し、その日のうちに処理しなければならない重要事項をこなすため、銀行員はこのコンソールを活用して見込み客・案件の紹介やタスクのアラート付きのto-doリストを作成することができます。さらに、リテール担当行員は、顧客のニーズや動向を把握することができるようになり、顧客の金融目標に向けて支援可能なソリューションを提供できる最適な担当者を即座に割り当てることが可能となります。

Einsteinが兼ね備えたデータサイエンスと機械学習により、インテリジェントスコアリングやインサイトをもとに、紹介を受けた見込み客・案件の中で優先順位の高いものを自動的に特定することが可能となり、対応することができます。さらに、紹介案件の管理や、部門間を横断したコラボレーションにより、顧客が興味を示した金融商品やサービスをもとに顧客の本当のニーズに対応していくことが可能になります。たとえば、もし顧客の毎月の口座振込金額が増え、ファイナンシャルプランニングに興味を示せば、リテール担当行員は紹介案件を作成し、即座に顧客のニーズに対応できる行内のファイナンシャル・アドバイザーを割り当てることができます。

銀行員は、さまざまなワークフローやプロセスを処理するために、散在したシステムやサイロ化で惑わされる必要はありません。柔軟性のあるAPIとパートナーエコシステムを活用することで、Financial Services Cloudの機能を簡単に拡張することができ、高まるニーズに対応することができます。たとえば、顧客が個人ローンに関心がある場合、銀行員はFinancial Services Cloudで直接処理を開始することができます。また銀行の顧客向けアプリもこのプラットフォーム上で開発することが可能です。

Financial Services Cloud for Retail Bankingは、2017年10月中旬から提供を開始する見込みです