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■協定の目的

 本協定は長野市と株式会社hide kasuga 1896が有する人的資源と知的資産を活用し、長野市における地方創生に取り組むことで、新産業という新たな地域活力の創出に寄与することを目的としたものです。

 相互の幅広い連携・協力を深め、またサーキュラーエコノミーの社会実装に向けた取り組みを協働で実施することで、「 長 野 市 S D G s 未 来 都 市 計 画 」及び「スマートシティNAGANO構想」が目指す将来像の実現を推し進めてまいります。

■連携事項

(1)「 長 野 市 S D G s 未 来 都 市 計 画 」の推進に関すること
(2)「スマートシティNAGANO構想」の実現に関すること
(3)「Green Composite Hills by hide k 1896」を通じたサーキュラーエコノミーの実現に関すること
(4) 新産業の創出に関すること
(5) その他本協定の目的を達成するために必要な事項に関すること

■長野市市長 加藤 久雄氏のコメント

 長野市は、新しい時代に対応していくため、将来あるべき姿を見据えた長期的な視点で、持続可能な循環型社会の創造に先手を打つべく、昨年5月に「長期戦略2040」を策定し、2040年に向け“自然の循環と経済の発展を両立させる、長野らしい、世界に誇る「産業」創造”で市民が幸せを実感できる街づくりをビジョンに掲げ、SDGsの視点から新たな産業創出に向けた取組に着手しています。

 具体的には、デジタル技術を活用し、長野市の地域課題を解決しながら、安全・安心・快適な上質の暮らしで幸せを実感できる市民ファーストな未来型社会の実現を目指す、スマートシティNAGANO構想を進めているところであります。また、本年7月には「 長 野 市 S D G s 未 来 都 市 宣 言 」を行い、循環型社会の形成や、ゼロカーボンへの貢献と地域内経済循環による活性化を目指しているところであります。

 これらの取組で共通する、自然と経済の調和や循環型社会の形成、産学官の連携による新産業創出といった理念は、長野市出身の春日氏が設立した株式会社 hide kasuga 1896が目指すサーキュラーエコノミーと重なります。

 この度、アドバイスパートナー協定を締結することにより、株式会社 hide kasuga 1896が中核となって進めておられるグリーン・コンポジット・ヒルズ構想のパートナーシップの皆様と共に、実証実験などを通したロールモデルをこの長野の地からも発信し、サーキュラーエコノミーの社会実装の実現、そして長野発の新たな高付加価値産業の創出に繋がることを期待しております。

■株式会社 hide kasuga 1896代表 春日秀之氏のコメント

 この度の協定締結により、市が計画するスマートシティ構想と連携して、「Green Composite Hills by hide k 1896」を通じたサーキュラーエコノミーの社会実装の実現に取り組んでいくこととなりました。

 私は、長野善光寺界隈に1896年創業の麻問屋を発祥とする家系に生まれ、18才まで長野市で育ちました。その後、国内外で“環境と資源”をテーマに循環型社会構築を目指す研究者として新規素材の開発に従事し、2006年に長野に戻ってからは合成素材を扱う製造業を営む家業に入社。2009年に代表に就任しました。

 そして2012年に家業から独立し、長野発の高付加価値産業の創出を目指した企画開発型企業「株式会社hide kasuga 1896」を創業。以来、長野の地場産業であった繊維産業の復活を目指して、循環型の新規事業創出に着手し、最先端素材“カーボンファイバー”と“熱可塑性の樹脂”を複合化させて作成する柔らかい複合材「コンポジット・テキスタイル」の開発に成功しました。

 現在、「Green Composite Hills by hide k 1896」に参画した大学や企業が「コンポジット・テキスタイル」を適用した小型EV車や家具などのプロダクト開発を進めております。

 これらを街の新しい中核事業として、文化的で地域性があり日本そして世界を代表するロールモデルとなる魅力的なスマートシティを構築することで、長野市に志の高い人間が集まり、全国そして世界に拡大していくような新産業の集積地とすることを、長野市と一致団結して目指してまいります。

■ サーキュラーエコノミーコンソーシアム「Green Composite Hills by hide k 1896」について

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 「Green Composite Hills by hide k 1896(グリーン・コンポジット・ヒルズ)」(以後GCH)は素材・製品・消費者・再生が循環する産学官連携によるサーキュラーエコノミー構築コンソーシアムです。
 「GCH」では人工繊維および天然繊維と環境調和型のプラスチックからなる柔らかい複合材“コンポジット・テキスタイル”を軸に、最終製品メーカーやマーケットと連動して“トレーサビリティ”を構築。同時に複合材の分離技術の確立を進め、循環(サーキュレーション)の仕組み構築を目指します。
 2020年から信州大学繊維学部が参画。2021年には三井化学社が参画し、今後様々な企業、学術・行政機関の参画を予定しています

■マテリアルシンクタンク「株式会社 hide kasuga 1896 」について

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 株式会社hide kasuga 1896はサーキュラーエコノミー構築を推進する事業家「春日 秀之」が2012年に設立したマテリアルシンクタンクです。
 2018年、素材の研究所「hide kasuga LABO」を信州大学国際科学イノベーションセンター内に開所。2019年に東京表参道に素材をベースとしたサーキュラーギャラリー「gallery de kasuga」を開業し、2020年にはサーキュラーエコノミー構築コンソーシアム「Green Composite Hills by hide k 1896」を組成。また、2つの循環型マテリアルブランド「hide k 1896」「BLANC BIJOU PARIS」も運営しています。

■代表プロフィール

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・春日 秀之
 長野県長野市出身
 事業家 / プロデューサー / 博士(工学)
 株式会社 hide kasuga 1896 代表取締役
 hide kasuga LABO 研究所長
 株式会社 hk1896 LINKS 代表取締役
 仏国法人 BLANC BIJOU CEO
 BLANC BIJOU 株式会社 代表取締役
・略歴
1973 年 - 長野県長野市生まれ
1999 年 - 東京工業大学大学院修士課程修了(工学修士)
     曙ブレーキ工業(株)入社
2000 年 - 社命によりエクス=マルセイユ大学に留学(~2001年)
2001 年 - パリ研究所駐在(~2004年9月)
2006 年 - NiKKi Fron(株)(旧 (株)日本機材)入社 取締役に就任
2009 年 - NiKKi Fron(株)代表取締役社長に就任
     仏国法人BLANC BIJOU創業 代表に就任
2011 年 - 日本法人BLANC BIJOU(株)設立 代表に就任
2012 年 - (株)hide kasuga 1896創業 代表に就任
     NiKKi Fron(株)代表取締役退任
2017 年 - (株)hk1896 LINKS 創業 代表に就任
2018 年 - 信州大学大学院にて博士号(工学)を取得
     信州大学国際科学イノベーションセンター内に
     研究機関hide kasuga LABO 設立 研究所長に就任
2019 年 - 早稲田大学客員研究員就任(4月より)
     東京表参道に旗艦店gallery de kasugaを開業

・専門分野
事業経営 / 事業創出 / ブランド開発 / ブランディング戦略 / サーキュラーエコノミー / 資源・環境化学 / 複合材の適用開発 / LCA / 高分子化学

・特許
特許第 6612001号 「PTFE リサイクル技術」

・公職
【東京】
 商工会議所 国際経済委員会 委員
 商工会議所 千代田支部工業分科会 副分科会長
 日刊工業新聞社主宰 100年経営の会 理事
 在日フランス商工会議所 賛助会員
【パリ】
 パリ商工会議所管轄 日仏経済交流委員会 会員
【長野】
 日刊工業新聞社主宰 長野産業人クラブ副会長

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