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AI(人工知能)テクノロジー企業のAppier(エイピア、以下Appier、本社:台湾、共同創業者/CEO:チハン・ユー)は、Appierの製品を支えるCrossX AI技術を改善し、CrossX マーケティングプラットフォームにおける機能を拡充しました。その一環として、ゲームアプリやEコマースなどのモバイルアプリ事業者向けのアプリユーザーの離脱防止および休眠アカウントの活性化を促進する「リエンゲージメント機能」の提供を6月27日より開始します。

モバイルアプリ業界ではこれまで新規顧客の獲得およびインストール促進のためのマーケティング施策を中心に行われてきました。市場の拡大および成熟にともないアプリ事業者の課題は、ユーザー数の拡大から、離脱防止や休眠アカウントの活性化、アプリ内課金の促進といったリエンゲージメントへと変化しています。Appierは独自のAIの技術により、消費者が保有する複数のモバイルデバイスを特定し、消費者の日々のデバイス接触傾向を把握した上で、デバイスを横断して広告やメッセージを配信することが可能です。

Appier のリエンゲージメント機能は、AIが広告主が持つリエンゲージメントターゲットリストのデータを分析・学習することで、ターゲット顧客リストを自動的に生成、アップデート、広告配信を行います。従来の「休眠7日目」といった日数や、いままで課金した金額やアプリ内でのコミュニティ活動履歴といった変数のみならず、人間では見つけることのできないエンゲージメントポイントを発見し、精度の高いオーディエンスセグメンテーションを可能にします。

その結果、例えばゲームアプリ事業者は、このリエンゲージメント機能を使うことで対象となるユーザー一人ひとりに適した情報を、適したタイミング、デバイスに表示させることができるため、通常のテキスト広告やバナー広告と比較し、より高いクリック率やコンバージョン率が期待できます。

「リエンゲージメント」とは、アプリ広告主が自社で持つ広告識別子を使用し、ユーザーに向けて、利用促進を目的とした広告を配信するターゲティング手法です。リエンゲージメント機能を利用することで、広告主企業はユーザーに対しイベント告知などのアプローチを行うことで、起動頻度の向上や休眠ユーザーの呼び戻しなどを図ることができます。CyberZが2016年に出した予測によると、2018年のリエンゲージメント広告市場規模は200億円規模になり、その後20%の成長率が見込まれています。

アプリ市場は急速に拡大を続けており、AppAnnieが2017年に出した予測※によると世界の全アプリストアを合計したダウンロード数は今後、年20%近いペースで増大し、2021年には3520億件に達すると予想されています。また同調査では、アプリストアのみならずアプリ内広告やモバイルコマースの収益が急増を続けており、APACでは2021年まで引き続きダウンロード数、収益ともに最大の地域となると予想しています。日本もデバイスあたりの収益が105ドル近くあり、今でも最も収益の大きい市場の1つであるとしています。

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