これを受け、テレメディーズはオンラインを活用した高血圧診療支援サービス(以下:本サービス)の提供を開始します。

現在、高血圧に関する降圧治療の問題点として、降圧目標が達成されていない患者が多数存在していることがあげられます。2017年の国内における高血圧有病者数は約4300万人おり、そのうち治療中かつ血圧が適正にコントロールされているのは約1200万人(約27%)といわれています。*1 また、高血圧が主な原因となる脳・心血管疾患は、日本人の死因の第2位(心不全)と第3位(脳卒中)*2 であるだけなく、寝たきり(要介護5)の原因第一位(脳血管疾患)*3 となっています。

*1高血圧医療ガイドライン2019(2019年4月発行)
*2厚生労働省:平成29年(2017)人口動態統計(確定数)
*3厚生労働省:国民生活基礎調査 平成28年調査結果
このことからも、これら脳・心血管疾患の原因となる高血圧を的確に治療することが、将来の健康寿命の延伸における重要課題だと認識しています。しかしながら、高血圧治療においては長期にわたる定期的な血圧のモニタリングや治療の継続性が重要とされているにもかかわらず、通院のハードルの高さから治療の中断に至って症状が悪化し、重大疾患に陥るケースが多く発生しています。私たちは、スマホ等の身近なデバイスを活用したオンライン診療による高血圧治療法が確立することで、患者の治療継続率を大幅に高めることができ、高血圧の放置や不十分な治療によって引き起こされる重大な疾患の予防につながると考えます。

また、2019年4月に発行された高血圧治療ガイドライン(JSH2019)においても、病院等ではなく特に家庭血圧の測定に基づいた治療介入が重視されており、IoTと遠隔診療の活用により、自宅での血圧測定をより積極的に取り入れることで、血圧の最適なコントロールが可能になると期待されます。さらに、高血圧患者のうち50%は未受診であるといわれており、スマホ等の身近なデバイスを活用したオンライン診療による高血圧治療法が確立することで、患者の治療継続率を大幅に高めることができ、高血圧の放置や不十分な治療によって引き起こされる重大な疾患の予防につながると考えます。

今回、テレメディーズは⾼⾎圧オンライン診療⽀援パッケージ「テレメディーズ®BP」の提供を開始します。「テレメディーズ®BP」の概要は下記の通りです。

■「テレメディーズ®BP」の概要
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本サービスでは、ユーザーは自宅にいながらスマホやパソコンを通じて、オンラインで医師による高血圧治療および予約等を受けることが可能です。ユーザーは、通信機能付き血圧計を使用して、家庭血圧を測定します。測定データは、ポートが提供するオンライン診療プラットフォーム「ポートメディカル」とテレメディーズが提供するオンライン高血圧診療パッケージ「テレメディーズ®BP」を介して医療機関と共有され、高血圧治療に活用されます。ユーザーは、いつでも自分の治療状況や治療方針などを確認できます。また、代表理事である谷田部淳一医師をはじめとするテレメディーズの高血圧専門医の指導・監督のもと、最新の高血圧治療ガイドラインとオンライン診療の実施指針に基づいたアドバイス等の支援を受けることができます。

ユーザーは月額課金制(月4,600円から)で、下記のサービスを受けることができます。

家庭血圧のテレモニタリング
高血圧専門医や高血圧・循環器病療養指導士によるステイタスレポート
高血圧に関するオンライン診療(提携医療機関が実施)
降圧薬の処方(提携医療機関が実施)
健康に関するオンライン相談
◆「テレメディーズ®BP」紹介ページ

https://telemedease.org/service/bp/

◆本取り組みにおける各社の役割

オムロン ヘルスケア

通信機能付き血圧計および測定データ連携システムの提供。家庭で測定した血圧データの医療機関との共有におけるノウハウと知見を提供します。

テレメディーズ

本サービスのデザイン、実施、ユーザー様とのコミュニケーション、オンライン診療を実施する医療機関の開拓と連携を担当。テレメディーズは、医師・医療従事者による専門チームを有し、高血圧を最大の原因とする心血管病の発症を減らすために必要なインターネットサービスを開発します。

ポート

本取り組みにおけるサービス開発及びマーケティング全般を担当。ポートが開発したオンライン診療プラットフォーム「ポートメディカル」のシステムの提供や、生活習慣病に特化したメディア「オンラインクリニック」を活用したユーザーの獲得をおこないます。

ポートは「世界中にアタリマエとシアワセを」というコーポレート・ミッションのもと、本サービスの発展およびユーザー拡大によって、高血圧の未診療率・治療断念率を低下させることで、病気の重篤化を未然に防ぎ、人々の健康促進を図るとともに、我が国における医療費財源不足の改善に貢献し、社会課題の解決を実現していきます。

◆オンライン診療に関する臨床研究について

オンライン診療の高血圧治療に対する有用性に関しましては、ポートが2016年より東京女子医科大学と共同研究してまいりました「高血圧診療における非対面型遠隔新診療と従来型対面診療の比較試験」において、対面診療に比して、オンライン診療のほうがより治療による高血圧症状の改善がされるという結果が得られました。これにより、都市部における診療にオンライン診療を導入した場合の安全性および有効性を実証することができました。*4

*4ポートプレスリリース:東京女子医科大学とのIoT×都市型遠隔診療に関する共同研究の完了のお知らせ及び結果速報

引用元URL:https://www.healthcare.omron.co.jp/corp/news/2019/0515.html

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