ブランディングテクノロジー社は、これまで3,000社を超える全国の中小企業様に対し、ブランドを軸にしたデジタルマーケティングを支援して参りました。しかし、中小企業様では、大企業に比べて認知度が低いこともあり、クリック単価が高騰しているテキスト広告などでは新規のお客様へのリーチに限界があり、制作コストの高いバナー広告などが十分に活用できないこともありました。そこで、この課題を解決するため、エフォートサイエンス社が提供するクリエイティブ生成を自動化するクラウドソリューション「アドサイクル」を戦略的に活用する業務提携の合意に至りました。

■ シェアリングエコノミーを利用したデザインで低コスト化を実現
初期のバナー広告のデザインには、制作コストと時間がかかってしまいます。しかし、ブランディングテクノロジー社が保有する全国3,000社以上のネットワークとエフォートサイエンス社の「アドサイクル」を活用することで、バナーのデザイン部分を共通化するシェアリングエコノミーの発想でこの課題は解決できます。ベースのデザインテンプレートを共通化し、画像データやコピーテキストなどの各要素をお客様ごとにカスタマイズすることで、バナー制作にかかるコストと時間を大幅に削減することが可能になります。

■ テクノロジーを利用し、量産プロセスの低コスト化を実現
また、この実現にあたってはテクノロジーが欠かせません。デザインを共通利用しても、カスタマイズのコストは発生してしまいます。バナー訴求はターゲットや対象商品によってさまざまで、画像の差し替え、キャンペーン内容に合わせたテキストの変更などが必要です。また、広告バナーは1種類で十分ということはなく、同じ内容でサイズの異なるパターン展開も必要です。
その点で、エフォートサイエンス社の「アドサイクル」を利用することで、これらの変更作業を高速に実現し(例えば、60秒で72パターンのバナー生成が可能)、制作スキルや専門知識を持たない営業担当者でも、自由度の高いバナー制作が可能になります。
加えて、A/Bテスト(注釈①)を実施して効果を高める場合に、複数の訴求や画像を同時に設定することで、ほぼ追加時間が発生することなく、複数パターンのバナー制作が完了します。
▼図1 アドサイクルのバナーリサイズ機能のイメージ

▼図1 アドサイクルのバナーリサイズ機能のイメージ

▼図2 「アドサイクル」のテクノロジーにより量産される...

▼図2 「アドサイクル」のテクノロジーにより量産されるバナーのイメージ

■ 目指すは大企業以上の「テクノロジー×マーケティング」クオリティ
「アドサイクル」がもつ統計的有意差検定(注釈②)の仕組みや多変量解析機能(注釈③)を使えば、バナー内のどの要素(素材)が、どれほどの効果(クリック率やコンバージョン率)に貢献していたかを可視化することが可能です。また効率的な検証計画を実現する「実験計画法(注釈④)」を利用したバナー生成を行う機能により、検証パターンを最適数に減らすことで検証効率が飛躍的に改善できます。

これらの仕組みや機能を組み合わせることで、バナーデザインの勝ちパターンの発見がハイスピードになります。
(検証の仕組みは、エフォートサイエンス社にて特許出願中)

Web戦略の立案と実行をトータルでサポートしてきたブランディングテクノロジー社のコンサルタントや営業担当が、これらの検証要素を提案、遂行し、分析を行うことで中小企業様のWebマーケティングをさらに加速できると考えています。

大手企業においても、このスピードでのバナー制作の実行と高度な検証を実現できている企業は、まだまだ少ないのが現状です(両社調べ)。つまり、大手企業で実施されている運用手法を、ブランディングテクノロジー社のネットワーク力・総合的なデジタルマーケティング戦略の設計力と、エフォートサイエンス社のテクノロジーによる統計処理などの強みを掛け合わせることにより、中小企業様にも提供できると考えています。

■ 今後の取り組み
ブランディングテクノロジー社とエフォートサイエンス社は、双方協力の上、この仕組みを多くの中小企業様に提供し、より効率的・効果的な手法を分析し、サービスの共同開発を進めていくことを計画しております。その中には、動画やテキストなどの異なるフォーマットも展開を考えており、今後より多くの中小企業様のデジタルマーケティングを加速度的に進化させる仕組みを構築・提供して参りたいと考えています。

【アドサイクル®とは】
ad:scicle®(アドサイクル)は、エフォートサイエンス社が提供する広告クリエイティブ改善クラウドソリューションの名称です。

注釈①:A/Bテスト
Webページの一部分、またはページそのものをAとBの2パターン用意し、どちらの方がより効果の高い結果が得られるかを実験する方法。

注釈②:統計的有意差検定
複数のグループの数値の間に有意差があるかどうかを検証するための統計学的技法。

注釈③:多変量解析機能
複数の変数に関するデータをもとに、これらの変数間の相互関連を分析する技法。

注釈④:実験計画法
「取り上げる対象の結果にどの要因が影響を与えているのか」「その要因をどのような値に設定すれば結果がどれくらい良くなるのか」などを解析する統計技法の総称。実験計画法を用いると,同時に2種類以上の因子を取上げて,それらの効果を別々に測定することができる。

引用元URL:https://effort-science.co.jp/blog/2019/07/01/branding_technology/

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